見積書を提出しても仕事が取れない理由

見積書を提出しても仕事が取れないんだけど何でだろうと悩む人もいると思います。
ちょっと高いのかなと思って値段を調整してみる。
でも仕事が取れない。
私も、そんな経験をしてきました。
今回は、見積書を提出しても仕事が取れない理由をお話します。
ぜひ最後までご覧ください。

仕事がほしいから安くする。
それでも仕事が取れないから、また安くする。
そんな負のスパイラルにハマってませんか?
私もそんな時期がありました。
でも報酬を安くする必要は全くありません。
普通に、必要な報酬額の見積書を提示してください。

見積書を提出しても依頼されない理由は3つあります。
1つ目は、金額で他に負けている
2つ目は、そもそも仕事が成立していない
3つ目は、最初から出来レースになっている

それでは、
1つ目は、金額で他に負けている
測量するに当たって、1社だけではなく2社、3社の見積もりを取る人もいます。
私の場合は、正直なところ金額で他の人と競う気がありません。
淡々と正当な金額で見積書を提示するということになります。

こちらとしては、知識と経験を提供させて頂いて、1件、1件丁寧に仕事をさせていただきます。
1円でも安くしたいという人は、お気持ちはわかります。
でも、いい仕事をさせていただくためには、安い報酬ではできません。
少しでも安いほうがという人は、他の土地家屋調査士に依頼をしていただければと思います。

2つ目は、そもそも仕事が成立していない
建物を建築しようと思ったけど建築の予定自体が頓挫してしまう。
将来測量をするのに金額を把握したいということもあります。
不動産業者さんが土地を仕入れるのに、事業計画として見積書を取ることもあります。
その結果、事業として成り立たずに仕入れを断念したり、他社に購入金額で負けて仕入れが出来ないことはよくあります。

測量をしなくなったことをご一報いただけることもありますけど、
ほとんどの場合は、そのまま連絡がないので仕事の依頼が来ない理由は判断できません。

見積もりを出しても仕事が来ないのではなく、仕事自体が成立していない。
これはよくあることです。

決して金額の問題ではありません。

3つ目は、最初から出来レースになっている

これは企業さんには、社内でのルールがあります。
50万円以上の仕事を発注する場合は、2社から見積もりを取る。
100万円以上の仕事では、3社から見積もりを取って一番安いところに出すという社内ルールがあったりします。

ところがその企業の担当者さんからすると、この人に測量の仕事をしてほしいというのが初めからあるわけです。
ハッキリ言って、いつもお願いしてるところにお願いしたほうが、その企業の担当者さんも楽なわけです。
仕事のクセも分かってるし、気心も知れてるし、安心して任せられるわけです。
一方、初めて頼むところでは、仕事が雑かも知れない、期限を守らないかも知れない、態度が悪くて隣地とか関係者を怒らせるかも知れない。
何があるか分からない。

じゃあ、どうするかと言うと担当者は、まず2社に見積もりを取ります。
土地家屋調査士Aは120万円で見積もりを出す。
土地家屋調査士Bは110万円で見積もりを出す。
そこで担当者さんが、いつも依頼している土地家屋調査士Cに電話をして、
「今回の測量の予算が109万円なんですけど出来ますか?」という流れになるわけです。
そして土地家屋調査士Cに109万円で仕事を依頼することになります。

場合によっては、担当者を接待するようなことがあるかも知れません。
私も、昔は取引先の忘年会などに顔を出してましたが、今は一切やりませんね。
昔は、社員さんを抱えていたので仕事を取るのに必死でしたが、
今は家族運営なので、そこまでして仕事を取るきはありません。

まあ、いずれにしてもこの出来レースのパターンだと担当者は見積書を集めるのが仕事なので、
土地家屋調査士としてはいくらで見積もりを出しても、仕事の受託には関係はありません。

見積もりを依頼される段階で、相見積ですとか直接言われる場合もあるし、あと雰囲気でわかります。
今回は、相見積もりだなとか、仕事として成立しないかもとか、出来レースパターンだなとか何となくわかります。
こちらとしては、ただ淡々と必要な報酬額の見積書を提出するということになります。
もちろん1社にしか見積もりを依頼してないこともあります。
ただ見積もりというのは、そういうもので、見積もりを出して半分くらい依頼になればいいのかという感じです。

見積書を提出しても仕事が来ない、その多くの場合は提示した見積り金額とは関係がありません。
なので金額を安くしても、仕事は取れません。

仕事が少なくなると不安になります。
やることがなくなって、書類の整理、事務所の掃除、挨拶まわりなどをしていると、こんな事やってていいのかと思います。
正直、金額が高すぎるのかと思うこともあります。
でも大丈夫です。
19年間この仕事をしていますが、ずーっと仕事がないということはありません。
仕事が少ない時期、仕事が多い時期は、まるで潮の満ち引きのように繰り返します。

自信を持って、報酬を安くするのではなく、正当な報酬額で見積書を提示しましょう。

それでは、振り返ります。
見積書を提出しても依頼されない理由は3つです。
1つ目は、金額で他に負けている
2つ目は、そもそも仕事が成立していない
3つ目は、最初から出来レースになっている

以上、参考にしていただければ幸いです。