【ブロック塀が倒壊した!】事故責任は誰にあるの
所有地にブロック塀はありますでしょうか。
もしそのブロック塀が老朽化で倒壊、
台風で倒壊、地震で倒壊したらどうなるのか?
もしも車を傷つけたたら、隣の家を壊してしまったら、人を怪我させてしてしまったら、
そう考えたらゾッとします。
心配ですよね。
今回は、
ブロック塀の維持、管理で注意すること。ブロック塀の基礎知識。
ブロック塀が倒壊してしまった場合に責任はどうなるのか?
についてお話をします。
ぜひ最後までご覧ください。
どーも(^^)
開業20年、土地家屋調査士の杉山です。
このチャンネルでは、土地家屋調査士としての経験、知識、考え方をお話しています。
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所有しているブロック塀が倒壊してしまいました。
周辺に被害があった場合に所有者に責任が生じるのかです。
民法717条の規定で工作物責任というのがあります。
塀などの土地の工作物の占有者や所有者は、
その工作物が他人に損害を与えないよう設置や保存にあたって、十分に注意する義務がある。
そしてその設置や保存に不完全なところ(瑕疵)があり、それが原因で工作物が倒壊して、
他人に被害が生じた場合は、その損害を賠償する責任を追うことになっています。
設置と維持管理について、注意を怠った場合には、その所有者が責任を問われます。
ブロック塀の設置と維持管理のチェックポイントを3つ紹介します。
1つ目です。
ブロック塀は健全か
老朽化していないでしょうか?
傾きはないか、ひび割れはないか、グラつきはないか、ぜひ確認をしてください。
測量していると少し触っただけで崩れてきそうな塀、何度も見たことがあります。
恐怖を感じることさえあります。
ご自身が住んでいるところは、おおよそ把握していると思います。
空き地にしている。駐車場で貸している。アパートで貸している。
塀のことまで気にしてますでしょうか。
2つ目は、
コンクリートブロク塀については、建築基準法で定められています。
高さは、2.2m以下です。
ブロックの厚さは10cm以上、高さ2m以上の塀では厚さ15cm以上が必要です。
堀の高さが1.2m以上の場合は、長さ3.4m以内に控え壁が必要です。
壁の内部には、太さ9mm以上の鉄筋を80cm以下の間隔で配置します。
基礎の高さは35cm以上で、地面に30cm以上入っている必要があります。
これが現行法上の規定です。
当然、古いブロック塀は、造られた当時の建築基準法の規定で施工しています。
耐久性も弱いということになります。
3つ目は、
ブロック塀の耐用年数
きちんと手入れをしている場合でも、ブロック塀の耐用年数は、最大で30年と言われています。
ブロックの厚さごとの耐用年数の目安は、15cmであれば30年、12cmで15年、10cmで12年です。
しかし、実際には、目安とされる年数の経過よりも早く寿命を迎えるケースも見受けられます。
ご自身のブロック塀いつ頃に建てたものか、振り返ってみてはいかがでしょう。
ブロック塀のサイズ
サイズは、厚さは10cm、12cm、15cmのものがあります。
縦19cm✕横39cmです。
目地の部分1cmを足すと20cm✕40cmとなります。
高さ1.0mであればブロックは5段積みです。
高さ2.0mのものであれば、10段積みです。
こんなものが襲いかかってきら本当に恐ろしいです。
実際に、測量をしていると老朽化していて、いつ壊れてもおかしくない塀を見かけます。
ブロック塀が極端に傾斜している。
触っただけでもグラグラしていて、いつ崩れてもおかしくない恐怖を感じることがあります。
それにも関わらず、ブロック塀の建て替えを目的に測量をすることは少ないです。
ブロック塀が共有であれば、隣の人と協議をして塀を建て替えることになります。
共有のブロックであれば、隣の人とお話してみてはいかがでしょう。
ブロック塀の倒壊による事故というのは、たくさんあるんですけど、一つだけ紹介をします。
2016年4月の熊本地震で、2mの擁壁の上に積まれた2.15mのブロック塀が根本から倒れました。
近くにいた2人が死傷した地震によるブロック塀倒壊の事故です。
当時29歳の男性Sさんが亡くなりました。
そして59歳の女性Mさんも倒壊したブロック塀の下敷きになり、左大腿骨や左脛骨などを骨折の重症を負っています。
59歳の女性Mさんは、倒れたブロック塀に足を潰されたまま、3時間も救助を待ったといいます。
今も障害が残るMさんは、常に杖を必要とする生活を強いられているそうです。
そして遺族らが民事訴訟を起こしてブロック塀に瑕疵があったとして所有者に対して、Sさんの慰謝料など4184万円の支払いを求めました。
今も後遺症に悩むMさんは、治療関係費など2604万円の支払いを求めました。
ブロック塀の所有者を相手取り、総額6789万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしています。
ブロック塀は、その土地の範囲を明確にし、
目隠し性能、耐火性能、防音性能、対空圧性能があり必要なものです。
ただし、維持管理をきちんとしないと、大変な事故に結びつきます。
ご自身の所有しているブロック塀は大丈夫でしょうか?
ブロック塀の建て替えに、測量が必要な場合には土地家屋調査士にご相談ください。
今回も、ご覧いただきありがとうございます(^-^)/
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