【深堀】土地家屋調査士の資格が剥奪されることはあるんですか?

土地家屋調査士の資格が剥奪されることはあるのか?
土地家屋調査士法という法律があって、
その中で資格が取り消される欠格事由というのが決まっています。

大きく分けて3つあります。
1つ目は、破産者となった場合
2つ目は、禁錮以上の刑に処された場合
3つ目は、土地家屋調査士法、測量法、建築士法、司法書士法で業務の禁止など処分を受けた場合

今回は、どんな場合に土地家屋調査士の資格が剥奪されるのか?
事例を含めてお話をします。
ぜひ最後までご覧ください。

どーも(^^)
開業20年、土地家屋調査士の杉山です。
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それでは、
1つ目は、破産者となった場合

破産宣告を受けた者も、土地家屋調査士の業務はできません。
大事な財産である不動産を扱う仕事ですから、
破産をすると業務は行えないということになります。

 

2つ目は、禁錮以上の刑に処された場合
禁錮以上の刑というのは、禁固刑、懲役刑、死刑です。
禁固刑は、その中で一番軽い刑です。
禁固刑が適用されるのは、悪意のない、または軽い犯罪が多いです。
代表的なケースは、交通事故を起こしてしまって過失運転致死傷罪で禁固刑が適用されることがあります。

禁固刑、懲役刑で執行猶予がついている場合でも資格は剥奪されます。

禁固刑、懲役刑の失効が終わってから3年間、
もしくは執行猶予期間中は期間満了までは、
再度、登録して土地家屋調査士として仕事をすることはできません。

3つ目は、土地家屋調査士法、測量法、建築士法、司法書士法で業務の禁止など処分を受けた場合
測量法、建築士法、司法書士法の処分というのは、
土地家屋調査士と他の業務を兼業している場合です。
測量法の規定で、登録の抹消の処分を受けたとき
建築士法の規定で、免許の取消しの処分を受けたとき
司法書士法の規定で、業務の禁止の処分を受けたとき

この場合には、土地家屋調査士の資格を剥奪されるということになります。

土地家屋調査士法の業務の禁止処分で資格が剥奪されるという場合です。

土地家屋調査士の懲戒処分には3種類あって、
戒告処分、2年以下の業務停止処分、業務禁止処分です。

私は2回、土地家屋調査士会に呼び出されて事情聴取されてますけど、
まだ一度も懲戒処分はありません。

戒告処分というのは、戒めを告げるということなので、
呼び出されて偉い人に「メッ」と言われるということです。

業務停止処分というのは、期間中は土地家屋調査士の業務をもちろんできません。
期間は2年以内です。それ以上は業務禁止処分ということになります。
停止期間中は、事務所に土地家屋調査士の看板も外さないといけないということになります。

そして一番重い処分が、業務の禁止処分です。
業務禁止処分になりますと3年間は、再度登録ができません。
処分の内容によっては、再度登録を申請しても、
土地家屋調査士にふさわしくないと判断されれば登録を拒否される可能性もあります。

実際にどういう場合に、業務禁止処分になるかです。
事例を見てみると、名義貸し、業務外行為、公文書偽造が見受けられます。

まずは、名義貸しです。
株式会社○○が作成した建物図面、地積測量図、登記申請に、
土地家屋調査士〇〇が職印を押印していた。

土地家屋調査士〇〇は、土地の事件を1件について10,000円、
建物の事件は1件について5,000円の報酬をもらっていた。
調査により判明しただけでも、平成20年1月9日から平成24年1月24日までの
約4年間で1141件の名義貸しを行っていたました。

つぎに、業務外行為です。
土地家屋調査士の仕事以外でも、
法律に違反するような行為があった場合は懲戒処分となります。

土地家屋調査士〇〇は、酒気帯び運転、無免許、過失運転致傷で業務禁止処分です。

平成27年1月20日午後1時4分頃、普通常用自動車を運転し、
ブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏み込む。
お店の入り口に衝突して、その場にいた店員を転倒させて全治2週間の怪我を負わせた。

土地家屋調査士〇〇は、酒気帯びで運転免許を受けていなかった。
当然に業務禁止処分ということです。

そして公文書偽造です。
土地家屋調査士の違反の中で、意外と多いのが書類の偽造です。

土地家屋調査士〇〇は、平成26年9月頃までに終わるように、土地の地積更正登記の依頼を受けます。
10月頃に依頼者から問い合わせを受けたところ、
土地家屋調査士〇〇は地積更正登記が完了しているかのごとく書類の偽造を行った。

本件土地の登記情報をスキャナで読み込んで、枠を一つ増やして更正後の地積と③錯誤と追加記入して印刷する。
別の土地の地積測量図にされた法務局の処理印をスキャナで読み込み、
その画像データを自ら作成した地積測量図に、貼り付けて偽造を行った。

あとで、必ず分かるようなことをする意味がわかりませんが、
結構同じような公文書・私文書の偽造というのは多いです。

もちろん犯罪ですから、一発で業務禁止処分になるのが相当です。

土地家屋調査士の資格が剥奪されるパターンをお話をしました。

1つ目は、破産者となった場合
2つ目は、禁錮以上の刑に処された場合
3つ目は、土地家屋調査士法、測量法、建築士法、司法書士法で業務の禁止など処分を受けた場合

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