境界線の専門家【土地家屋調査士】
外を歩いていて、地面に土地の境界を示す目印が付いているのを見たことあるでしょうか?
山田さんと田中さんの土地の境界線は、ここからここまでですよ。という目印がついていることがあります。
目印は、金属製のプレートやコンクリート製の杭であったりします。
その境界の目印を設置するのが、土地家屋調査士です。
私は、土地の境界の専門家、土地家屋調査士という仕事をしています。
皆さんの土地にも、目には見えなくても必ず境界線があります。
境界線は、書証、物証、人証から判断します。
書証は、法務局などにある図面や書類。
物証は、ブロック塀や既にある境界杭。
人証は、関係者の意見を聞くこと。
客観的、総合的に土地の境界線の判断をします。
10年くらい前の話ですが、白髪の70代くらいの女性とその娘さんから相談を受けました。
「隣の家のエアコンの室外機、物置がどんどん私の家の敷地にはみ出して来るんです」
はみ出していることを隣の人に言うと、
隣の男性が「うちは境界から出ていないよ。そちらの方こそ、ベランダが飛び出しているから引っ込めてくれ!」とピシャリと言われてしまったのです。
困り果てた女性は、毎日境界線のことばかりを考えて夜も眠れなくなってしまったのです。
体調を崩されて見るに見かねた娘さんが、母親を連れて私のところへ相談に来たのでした。
そうなのです。土地の境界を侵害されるということは、自身の大切な領域に他人が踏み入れてくるようなものですから心のダメージが大きいのです。
私は、境界線の測量をして、お隣同士に確認をしてもらいました。
確認した境界に、9cmの四角で十文字になっているコンクリート製の境界杭を設置しました。
コンクリート杭は長さが60cmで腕の長さくらいあって、セメントで周りを固めてますから、よほどのことがない限り動くことはありません。
隣の人には、エアコンの室外機や物置をはみ出さないように移動してもらい、境界には高さ60cmのブロック塀を作りました。
測量の依頼を頂いた女性も元気を取り戻して、今ではお隣同士、普通に挨拶ができる関係になったそうです。
もし、土地の境界線のことで悩んでいたら、ぜひお近くの土地家屋調査士に相談をしてください。
土地の境界の問題を解決したい。
それが土地境界の専門家、土地家屋調査士の願いです。