隣の人が土地の境界杭を動かしてしまった!!

境界を隣の人が動かしてしまった。また工事などで動いてしまった。
本当の境界の位置は、もっと相手側に土地で私の土地は狭くなっている。

そのような話を聞くことがあります。

思い込みの場合もあると思います。
しかし実際に、境界標動かしてしまった場合にはどうなるのか?

今回は、境界を動いてしまったという3つのポイントについてお話します。

まずは、実際に境界標を動かすことはできるのか?
つぎに、境界を動かしたことを証明できるのか?
そして、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪についての話です。
良かったら最後までご覧ください。

1つ目は、境界標を動かすことはできるのか?

私の事務所でコンクリート製の杭を設置する場合は、長さが60センチの杭を使用しています。
地中の障害物、排水管、水道管、塀やU字溝の基礎がある場合には、短く切断することもありますが、
杭を設置するときには、杭の周りをモルタルで根固めをします。
簡単には動かすことはできません。

仮に動かしたしても、根本から動かさない限りは、杭が不自然に斜めになります。

2つ目は、境界を動かしたことを証明できるのか?

境界を動かしたことを証明するのは難しいと思います。
測量した図面があれば、その図面と現地の寸法を比較することはできます。
明らかに数値が違うという場合であれば、境界の位置が動いた可能性があると言えると思います。
数値の違いが僅かであれば、測量の誤差もありますので、判断は難しいです。

境界標が動く前の写真があれば参考にすることはできます。
もし工事等で、境界が動くか心配だということであれば、工事の前後に境界の写真を撮っておくことをお勧めします。
撮影する角度によって、他の構造物との距離感が変わってします。
なので撮影する際には、真上からと違う方向から数枚の撮影をしておくと良いです。
コンベックスメジャーとか定規など数値の分かるものと一緒に撮影するとなお良いです。

3つ目は、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪について
境界標を壊したり、移動したり、あるいは抜いてしまった場合は犯罪となります。

刑法262条の2に、こう規定されています。
境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、
5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

とされています。

境界損壊罪の適用以外にも、器物損壊罪、不動産侵奪罪でも罰せられる可能性もあります。

境界が動いていしまった、隣の人が動かしてしまった。
という場合には、その証拠という意味では難しいこともあります。

筆界特定制度を利用するということも考えられます。
ただし、いま時点での境界を確認して書面に残しておく、あるいは地積更正登記を申請するとういうのが有効だと思います。

振り返ります。

1つ目は、境界標を動かすことはできるのか?
素人の人が、行為的に境界標を動かすのは難しいと思います。
仮に動かしたしても、根本から動かさない限りは、杭が不自然に斜めになります。

2つ目は、境界を動かしたことを証明できるのか?

境界を動かしたことを証明するのは難しいと思います。
測量した図面があれば、その図面と現地の寸法を比較することはできます。
その数値の違いを持って測量誤差なのか境界を動かしたのかというのは判断の難しいところです。

境界標の写真を撮っておくのも有効だと思います。
コンベックスメジャーとか定規など数値の分かるものと一緒に撮影するとなお良いです。

3つ目は、境界を動かしてしまった場合の境界損壊罪について
境界標を壊したり、移動したり、あるいは抜いてしまった場合は犯罪となります。

刑法262条の2に、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

とされています。

境界線について、疑問なことがありましたら、
そうだ土地家屋調査士に相談してみよう。

境界線について、疑問なことがありましたら、
そうだ土地家屋調査士に相談してみよう。