前編【土地家屋調査士の実務】よくある話し!あるあるぶっちゃけます!

今回は、土地家屋調査士の実務としてよくある話し、あるある話をします。
本やセミナーでは、なかなか得られない情報だと思います。
特に、最後のほうの話は、他では聞けない話になります。

ぜひ最後までご覧ください。

それでは前編【土地家屋調査士の実務】よくある話し!3つのあるあるぶっちゃけます!

1つ目は、トラバー(器械点)の金属鋲を打つとこれなんだ!と近隣の人から言われる

測量する上で、測量器械を設置するポイントに金属の鋲を打つんですけど
新しい金属鋲って、銀色でピカピカしてて道路上に打つとすごく目立つんですよね。

そうすると近隣の人からは「コレなんだ」という話になります。

特に境界付近に、鋲を打ったりすると紛らわしいからこれ抜いてくれという話になります。
なので最近では、金色の小さめの鋲を入れるようにしています。

これだと金色だと道路上に打ってもわりと目立たないんで、近隣の人から言われることが少ないということがあります。

2つ目は、法務局の登記官の人事異動が気になる

業務の内容によっては、1年、2年と登記官と相談してすすめる案件もあります。
そうすると今まで相談していた登記官が人事異動で、他の法務局に行ってしまうことがあります。

こちらとしては、頼むから異動しないで~と願うしかないということになります。

もちろん相談した内容は、後任の登記官に引き継ぎがされますけど、
今まで相談していた内容がYESだったことがNOに変わってしまうということがあります。
その逆に今までNOと言われていたことがYESに変わるラッキーな人事異動もありますけど

この前の事例ですと、土地の登記記録はあるけど、その土地が公図に記載されていない土地があったんです。
登記官と相談をして、筆界特定をしてから公図訂正をしようという話になりました。
そこで人事異動で登記官チェンジということになりました。

後任の登記官と相談して、筆界特定なしで公図訂正ができるという話になったんです。
NOからYESに変わったこれはラッキーな異動でした。

登記官によって
斜視定規な堅物みたいな人
柔軟に対応してくれる人もいますし、

早く異動して欲しい人
異動してほしくない人もいます。

人事異動で、プラスに生じたり、マイナスに働いたりということがあります。

まあいろんな登記官の人がいますけど、
こちらとしては、登記官の人事異動が気になるというところです。

3つ目は、土地家屋調査士の登記実務はグレーゾーンが多い

不動産の表示の登記については、明確に決まってることもあるけど、あいまいな部分も多いです。

例えば、建物の種類で「物置」と「倉庫」があります。
物品を保管する建物で小規模であれば「物置」で大規模であれば「倉庫」ということになります。
でも何㎡以上から「倉庫」になるかなんて明確な規定は特にはないんです。
こうした明確になっていないことが、表示に関する登記では多いです。
「社会通念と照らし合わせて・・・」という部分になります。

土地の地目で言うと、
1筆の土地に2つ以上の地目を定めることはできません。
2つ以上の別の地目がある場合は、分筆の登記をしなければならないということになります。
その一方で、土地の地目については「部分的にわずかな差異の存するときでも、土地全体の利用状況を観察して定めるものとする」となっています。

じゃあ部分的にわずかな差異はどこまでなのか、どこからが分筆が必要なのか?
どこまでが分筆なしで地目変更ができるのか
それは「社会通念と照らし合わせて・・・」登記官がその都度判断するということになります。

依頼者のオーダーとしては、地目が「畑」の土地について「宅地」に地目変更をしたい。
ところがその土地の一部が公衆用道路として使用されている。
分筆が必要ということになれば、依頼者としては過大な費用負担になる。
できれば依頼者としては、分筆をしないで全部を宅地に地目変更だけをしたい。
これがこの道路部分が部分的にわずかな差異なのかどうかというのが問題です。
これが微妙な判断になるときに、事前に登記官に相談をしてから申請するのか、あるいは相談なしで申請するのか?

この事例であれば、事前の相談無しで地目変更登記を申請したほうが通りやすいかなという感じがします。
事前に登記官に相談すると分筆してほしいとヤブヘビになる可能性があるなという感じはします。

あくまで感覚的にいうと、
土地の境界に関することは事前に相談したほうが良い
あと事前に答えが必要な場合(融資や売買に影響する)場合は、事前に登記官に相談する必要がある

それ以外は、しれっと申請してしまうのも一つの手法かなと思います。
私の感覚的な話ですけど、事前に相談するよりも相談なしのほうが、
申請が通る可能性が高いんじゃないかなという感じはします。

以上、あるある話として3つ紹介させていただきました。

1つ目は、トラバー(器械点)の金属鋲を打つとこれなんだ!と近隣の人から言われる

2つ目は、法務局の登記官の人事異動が気になる

3つ目は、土地家屋調査士の登記実務はグレーゾーンが多い

以上、参考にしていただければ幸いです。